「今朝は忙しくて、店の前の雪かきまで手が回らなかった」——そんな日に限って、お客様が店舗前で転んでしまったら。ケガをさせてしまった申し訳なさと同時に、「これはお店側の責任になるのだろうか」という不安がよぎるかもしれません。

結論から言うと、店舗前の積雪・凍結を放置していたことが原因で転倒事故が起きた場合、オーナー(管理者)が法的責任を問われる可能性があります。この記事では、その責任の考え方と、日常的にできる予防策、そして営業を止めずに予防する手段としての除雪代行の活用方法を整理します。

まずはこの流れで確認できます
責任の考え方を知る → 「瑕疵」と判断されやすい状況を確認 → 日常的にできる対策をチェック → 手が回らない分は除雪代行で予防

まず結論:日常的な除雪を怠ると管理者責任を問われうる

  • 店舗前の積雪・凍結が原因でお客様が転倒しケガをした場合、店舗の管理者(オーナー)は民法717条(土地工作物責任)などに基づき、損害賠償責任を問われる可能性があります
  • 屋根や塀の崩壊事故と同じように、雪も「管理を怠ったことで生じた危険」として扱われうる可能性があるという考え方が法律解説では一般的に示されています。
  • 個別の事情によっては、被害者側の不注意も考慮され、賠償額が調整される(過失相殺)と考えられています。
  • 責任の有無は最終的に個別の状況・裁判所の判断によりますが、「日常的に除雪・凍結対策をしていたか」という記録・実態が重要な判断材料になることは共通しています。
  • 営業をしながら毎日の除雪・凍結対策を続けるのは負担が大きいため、予防策として除雪代行を活用するという選択肢があります。

お客様が店舗前で転倒したら、オーナーの責任はどうなるか(民法717条の考え方)

「塀が崩れて通行人がケガをした」というと店舗のオーナーでも他人事に感じにくいものですが、積雪・凍結で滑りやすくなった路面も、法律上は同じ「工作物の管理責任」の枠組みで扱われうると聞くと、意外に感じる方も多いのではないでしょうか。店舗の敷地内・出入口付近でお客様が転倒しケガをした場合、店舗側が負う可能性のある責任にはいくつかの種類があります。

消費者庁・国民生活センターの医療機関ネットワーク事業には、平成22年12月〜令和3年11月の11年間で、除雪中の転落や雪道・凍結路面での転倒事故の情報が88件寄せられており、そのうち46件が「雪道や凍結路面を歩行中・自転車走行中に滑った」事故です。降雪後の数日間は路面凍結により、滑って転倒し受傷する救急事故が増える傾向も報告されています。店舗前の路面凍結は、決して特殊なケースではなく日常的に起こりうるリスクだとわかります。

出典:消費者庁「(別添2)雪や凍結路面が関係する事故―データと事例」(2021年12月23日公表・消費者庁と国民生活センターの医療機関ネットワーク事業)/東京消防庁「積雪や凍結路面に係る救急事故に注意しよう」。件数・傾向は調査期間中の集計であり、年により変動します。

責任の種類考え方
土地工作物責任(民法717条)建物・駐車場などの「工作物」に、通常有すべき安全性を欠く状態(瑕疵)があり、それが原因で損害が生じた場合の責任。占有者(実際に管理している人)がまず責任を負い、必要な注意をしていたと認められれば所有者が責任を負う。
不法行為責任(民法709条)店舗側に「注意を怠った」という過失があり、それによって損害が生じた場合の一般的な責任。
安全配慮義務・債務不履行責任お客様を店舗に招き入れる以上、通行の安全に配慮すべきという契約関係に基づく責任の考え方。

※個別の法的判断は専門家にご確認ください

民法717条はもともと建物や塀の崩壊など「工作物」の欠陥を想定した条文ですが、積雪・凍結によって店舗前の路面が「通常有すべき安全性を欠いた状態」になっていた場合、この考え方が及ぶ可能性があると一般に解説されています。建物や駐車場の管理責任は、雪による転倒事故についても同様の考え方で扱われうるというのが、この条文の基本的な解釈です。実際の法的紛争の実務でも、危険を予見できたか(危険予見可能性)、必要な注意を尽くしていたか(注意義務)が、管理者側の責任の有無を左右する重要な判断材料として扱われています。

店舗入口前の凍結した歩道
※イメージ:店舗前の路面凍結は日常的に起こりうるリスク
こうしたケースでは、管理者側の責任が問われる一方で、転倒した本人が凍結を知っていながら十分な対策をしていなかった点が考慮され、賠償額が調整(過失相殺)されるという考え方もあわせて示されています。つまり「管理者だけが一方的に全責任を負う」という単純な話ではなく、双方の状況を踏まえて判断される、というのが実際の考え方です。

「瑕疵があった」と判断されやすい状況

民法717条の考え方や法律解説記事を踏まえると、次のような状況は「管理を怠っていた」と評価されやすい傾向があります。

  • 積雪・凍結に気づいていながら、何日も除雪・凍結対策をしていなかった
  • お客様が通る動線(出入口・駐車場・スロープ)に、危険を知らせる表示や注意喚起が一切なかった
  • 過去に同じ場所で転倒やヒヤリハットが起きていたのに、対策を取っていなかった
逆に言えば、「日常的に除雪・凍結対策を行っていた」という事実と記録があること自体が、店舗側にとって重要な備えになります。次の章で、日常的にできる対策を整理します。

責任を問われないために日常的にできること

完全に事故のリスクをゼロにすることは難しくても、日常的な対応の積み重ねが「管理を怠っていなかった」という説明の土台になります。

① 開店前・閉店後の定期的な除雪・融雪剤散布
出入口・駐車場・お客様の動線を中心に、積雪や凍結の状態を毎日確認する。
② 注意喚起の掲示
すぐに除雪できない場合は「路面凍結注意」等の看板・張り紙を出入口付近に設置する。
③ 滑り止めマット・融雪剤の設置
出入口の段差やスロープなど、特に滑りやすい箇所に滑り止め対策を行う。
④ 対応の記録を残す
いつ・どこを・どう対応したかを簡単にメモや写真で残しておくと、万一の際に「対応していた」ことの説明材料になる。
店舗入口の凍結箇所に置かれた注意看板と滑り止めマット、融雪剤
※イメージ:注意喚起の掲示・滑り止めマット・融雪剤の設置は日常的な備えになる

また、店舗経営においては施設賠償責任保険のような、店舗の管理に起因する事故の損害賠償をカバーする保険への加入も、リスクへの備えとして検討されることがあります(保険の内容・加入可否は各保険会社にご確認ください)。

従業員に除雪をさせている場合、除雪作業そのものが労働災害(転倒・腰痛等)につながることもあります。従業員の安全配慮義務については工場・倉庫の敷地除雪と安全配慮義務もあわせてご確認ください。

✅ 30秒セルフチェック:あなたの店舗、除雪の備えは足りていますか

当てはまる項目があるか確認してください。

  • 降雪・凍結があった日、出入口や駐車場の除雪をその日のうちに行えていない日がある
  • 誰が・いつ除雪をするか、担当や時間が決まっていない(気づいた人が気が向いたときにやっている)
  • 対応した記録(写真・メモ)を残していない
  • 店舗が営業中の日中、除雪に人手を割く余裕がない
  • 過去に店舗前でお客様や従業員が滑った・転びかけたことがある
  • 大雪警報が出た日でも、翌朝まで対応を先延ばしにしがちである

▶ 1つでも当てはまる → 除雪代行を予防策として検討するタイミングです。日常的な除雪を仕組み化することが、事故予防と責任リスクの両方への備えになります。

▶ 1つも当てはまらない → 現状の体制を維持しつつ、大雪の日だけ人手が足りなくなる場合に備えて緊急時の相談先を確保しておくと安心です。

「予防の備えが足りているか、自分では判断がつかない」というご相談も珍しくありません。

店舗前の状況、まずはご相談ください

店舗前・駐車場の状況をお伝えいただければ、一緒に整理します。ご相談・お見積りは無料です。

LINEで相談する電話で相談 080-5446-4889

除雪代行を予防策として活用する考え方(作業前後の写真報告)

店舗を営業しながら、開店前・閉店後に毎日除雪をするのは、人手にも時間にも限りがあります。特に大雪が続く時期は、除雪だけで従業員の負担が大きくなり、本来の業務が回らなくなることもあります。こうした負担を減らす手段として、除雪代行を「日常の予防策」として組み込むという考え方があります。

当社(生活サポート24)では、作業時間分の明朗会計で対応しており、目安として雪かき・雪下ろし代行は1時間4,000円〜が中心です(人数・作業内容・積雪量によって変動します)。排雪作業も見積り対応です。車が雪でスタックした際のご相談も承っていますが、大雪の時期は他の対応が重なり、状況によってすぐに伺えないこともあります。出張・お見積りは無料、キャンセルも無料で、365日対応しています。

早朝に店舗入口の階段で融雪剤を撒くスタッフ
※イメージ:開店前の除雪・融雪剤散布を予防策として組み込むことができる
立会いは不要です。作業前後の状況は写真でご報告するため、開店前の忙しい時間に立ち会えなくても状況を確認いただけます。ただし、写真の報告はあくまで作業内容の記録・共有が目的であり、「写真で報告していれば法的責任が発生しない」ことを保証するものではありません。最終的な責任の有無は個別の状況によって判断されるため、この記事の内容は一般的な考え方の整理であり、具体的な法的判断が必要な場合は弁護士等の専門家にご相談ください。

店舗・駐車場の除雪を継続的に依頼するか、大雪の日だけスポットで依頼するかで悩む場合は、駐車場・店舗の除雪はシーズン契約とスポット契約どっちがお得?で契約形態別の考え方を整理しています。

大雪警報時の緊急対応フロー(契約の有無に関わらず即日相談できる導線)

特に責任リスクが高まるのは、大雪警報が出るような想定外の積雪があったときです。普段は自分たちで対応できていても、短時間で一気に積もる大雪の日は、開店前までに除雪が間に合わないことがあります。実際、当社への相談でも「まとまった雪が降った翌朝、開店前までに除雪が間に合わない」というご相談が増える時期があります。

  1. 状況を写真で送る:店舗前・駐車場の積雪状況をLINEで送信(すでに契約中でなくても相談可能です)
  2. 対応可否・概算の目安を確認:作業内容・おおよその金額の目安を案内
  3. 対応日時をすり合わせ:開店時間に間に合うよう、対応できる時間帯を調整
  4. 作業実施・写真で報告:立会いなしでも作業前後の状況を報告

「今まで契約したことがないけれど、今日だけ急いで頼みたい」という場合でも、まずは写真や状況を送ってご相談いただけます。継続的な契約をしていなくても、緊急時にスポットで相談できる窓口を知っておくこと自体が、責任リスクへの備えになります。

屋根からの落雪・屋根の雪下ろしが必要な状況については屋根の雪下ろしはなぜ危険?業者に任せるべき判断基準、除雪と雪かき・排雪の違いを整理したい方は排雪・雪下ろし・雪かきの違いとは?もあわせてご確認ください。

よくある質問(FAQ)

店舗前でお客様が転倒したら、必ずオーナーの責任になりますか?
必ずそうなるとは限りません。責任の有無は、積雪・凍結の状態を放置していたか、注意喚起をしていたか、被害者側にも不注意がなかったかなど、個別の状況を踏まえて総合的に判断されます。一般的には民法717条(土地工作物責任)や不法行為責任が根拠として使われることがあります。
民法717条とはどんな条文ですか?
建物や塀などの「工作物」に通常有すべき安全性を欠く状態(瑕疵)があり、それによって損害が生じた場合の責任を定めた条文です。積雪・凍結による転倒事故についても、この考え方が根拠として使われることがあります。
凍結していることをお客様も知っていた場合はどうなりますか?
被害者側が危険を知っていながら十分注意していなかった場合、過失相殺として賠償額が調整されることがあると一般的に解説されています。ただし、これによって管理者側の責任が完全になくなるとは限りません。
従業員に除雪させていれば、責任を問われませんか?
従業員による除雪自体は対策の一つですが、対応が不十分だったり記録が残っていなかったりすると、管理を怠っていたと判断される可能性は残ります。また、従業員自身が除雪中にケガをする労働災害のリスクも別途あります。
賠償責任保険に入っていれば安心ですか?
施設賠償責任保険などは、店舗の管理に起因する事故の損害賠償をカバーする備えの一つとして検討されることがあります。ただし加入の可否・補償範囲は保険会社や契約内容によって異なるため、詳細は各保険会社にご確認ください。保険加入と日常的な除雪対応は、どちらか一方でなく両方を備える考え方が基本です。
除雪代行に依頼すれば、転倒事故の責任は発生しなくなりますか?
除雪代行への依頼は、積雪・凍結を放置しない予防策として有効ですが、「依頼していれば責任が一切発生しない」ことを保証するものではありません。作業内容・頻度・記録の有無など、個別の状況によって判断は変わります。
立会いなしで店舗前の除雪を依頼できますか?
立会いは不要です。作業前後の状況は写真でご報告します。ただし写真の報告は状況共有が目的であり、最終的な金額や作業可否は現地・当日の状況で変わることがあります。
大雪警報が出てから依頼しても間に合いますか?
365日対応しており、状況によっては迅速な対応が可能です。継続的な契約をしていない場合でも、まずは店舗前・駐車場の状況をLINEまたは電話でご相談ください。
店舗前の除雪はどのくらいの費用がかかりますか?
作業時間分の明朗会計で、目安として1時間4,000円〜が中心です。人数・作業内容・積雪量によって変動します。継続契約とスポット依頼どちらが向いているかは、契約形態を比較した記事もあわせてご覧ください。
駐車場の除雪も対応してもらえますか?
対応しています。排雪作業は見積り対応で承っています。車のスタック対応もご相談いただけますが、大雪の時期は他の対応が重なり、状況によってすぐに伺えないこともあります。店舗前とあわせて駐車場の状況もご相談ください。

まとめ:予防と記録が店舗を守る

  • 店舗前の積雪・凍結を放置して転倒事故が起きた場合、オーナー(管理者)が民法717条などに基づき責任を問われる可能性があります。
  • 責任の有無は個別の状況で判断されますが、日常的に除雪・凍結対策をしていたという実態と記録が重要な備えになります。
  • 営業をしながら毎日の除雪を続けるのは負担が大きいため、除雪代行を予防策として組み込む選択肢があります。
  • 大雪警報時など想定外の積雪があったときも、契約の有無に関わらず即日相談できる窓口を知っておくことがリスクへの備えになります。

✅ 結局どちらを選ぶべき?

  • 日常的な除雪・記録が追いついていない → 除雪代行を予防策として検討
  • 過去にヒヤリハットがあった → 注意喚起の掲示・滑り止め対策とあわせて要確認
  • 現状の体制で対応できている → 大雪時の緊急相談先だけ確保しておくと安心
  • 判断がつかない → 店舗前の状況を伝えていただければ整理します

除雪そのものだけでなく、「今日は対応が必要か自分で判断しなくていい」という安心感を得られる運用についてもご相談いただけます。

店舗の除雪、予防策として相談してみませんか

ご相談・お見積りは無料、365日対応しています。まずはお気軽にご相談ください。

LINEで相談する電話で相談 080-5446-4889